鞄修理 ファスナー交換修理の裏技!!

こんにちは!生産事業部の玉那覇です。
今回も鞄の修理について書きたいと思います。
今回の修理内容ははCREEZAN DAYTRIPPERシリーズのブリーフバッグのメインファスナーの交換です。
まず初めに簡単に商品紹介ですがDAYTRIPPERシリーズはイタリアのリモンタ社製のナイロン『デイビス』を表生地に使っております。特徴はとにかく軽量でラグジュアリーな生地を使用してます。

今回の修理品はこちらのブリーフケースです↓

メインファスナーに一部部分に負荷が大きくかかったためか?台布(ダイフ)部分が一部破れております。

早速ですが今回の修理の裏技はなんとこれです!

指〜!? また工程の説明の際に何故指なのか教えま〜す。

ひとまず修理品を解いていきます。
実は見た目は一本のステッチに見えますが見えないところに生地とファスナーのしつけ縫いをしており見えている糸を解いてもファスナーは取れません。見えない所の糸も小バサミで慎重に切っていきます。

傷つけてはいけないのでゆっくり丁寧に進めていきます。
ファスナーの頭と尻の部分のステッチは解きすぎると元に戻らなくなってしまう為一目づつ解きます。

慎重に進める事約1時間ほどで解き作業は完了です。

これから組み立てますがファスナーは当たり前ですが新品を用意します。↓
予備知識になりますがDAYTRIPPERシリーズのファスナーはYKKのエバーブライト(通常より輝いている)を使用しております。
リンク貼っております詳しくはこちら https://www.ykkfastening.com/japan/product/mf/everbright.html

ファスナーを本体に貼る前に表地と裏地の縁をゴムのりでしっかりヘリ返します。
そこで今回の裏技 指!! を使います。

通常はゴムのりを使う際は専用のヘラを使います。
今回は鞄がすでに立体的になっているのと使用による経年劣化で生地がしわ癖がついております。
この状態ではのりベラはかえって使いづらいです。
人差し指は自在に動かせるので万能なハケ代わりとして使います。

まんべんなく塗れたら元のヘリ返しの折り目に合わせ綺麗に返します。

その次にファスナーとの接着を良くするためにヘリ返した生地の裏面に更にでゴムのりを塗っていきます。
人差し指 大活躍です!
ファスナーを貼り込むための準備段階ですがミスは許されないので重要な作業です。

両面テープを使ってファスナーを張り込んだらミシンで慎重に針穴を拾って縫製していきます。

両方縫って最後にファスナーの頭と尻部分を貼り込んで縫製して終了です!


今回も大きな問題なく修理完成です!

革の経年変化による味が雰囲気出てカッコイイですね。
ファスナーは新品になったのでこれからも末永く使って頂けると嬉しいです!

以上、職人目線のマニアックな裏技でした。

それではまた次回!

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