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CREEZANの鞄づくりについて


鞄製造の責任者であり職人でもある、マエストロ玉那覇が鞄への思いや、商品の拘りポイントなどさまざまな側面からCREEZANをフューチャーしていく
”CREEZAN Spirit”
第1回目は私、玉那覇 孝二のこれまでの歩みやモノづくりの原点、CREEZANへの思いを語らせていただきます。


<玉那覇孝二 経歴>
文化服装学院 工芸科(現バッグデザイン科)
ハンドバッグメーカー 入社 約3年
コニーへ入社 文化服装学院 バッグデザイン科講師
文化服装学院 入社 専任講師
鞄工房「ARCS」設立
コニー再入社

■モノづくりの原点はフリマ?!

最初に入社したのは、国内有名ブランドのOEM製造を手がけるハンドバッグメーカー。サンプル作成の助手でバッグ作りの基礎を学ぶ一方、会社の技術力を買われプラダの修理請負の仕事が舞い込む。その修理担当に抜擢される。
修理を請け負う過程で、ハイブランドならではの妥協のない縫製技術や革の加工方法など若いうちに見られた経験が後の自分につながる事になる。修理は、忠実に製品を再現しなくてはならない。ある意味一から作るより難しい。そんなある日、母校である文化服装学院から講師としてのオファーがかかる。技術指導の講師として週一で教鞭を取ることに。

※写真は、イメージです。

当時は、鞄職人として技術力を上げる事と同時にファッションのとしてのバッグのあり方についても常にアンテナをはり研究に勤しんだ。バッグデザイナーから上がってくる要望をいかに具体化させるには、どうしたらよいか。立体感の出し方などパターンメイキングにも力を入れ感性を磨いた。

そんなモノづくりの原点は、少年時代にさかのぼる。
ファッショに目覚めたのは中学時代。地元沖縄には、独特のファッション文化が根付いていた。沖縄といえば米軍キャンプ。アメリカ人相手の商売やお店等多数あり当然 アメリカのファッションも日常的に目にするようなる。
スポーツ系ブランドやサーフィンやスケボーブランドそんなアメカジにどっぷり浸かっていく。高校に入ると、米軍キャンプで毎週のように開かれるフリマで気にいったものを安くで買い付け それを別のフリマで売って服を買う小遣いを稼いでいた。(笑)

フリーマーケットイメージ

当然ながら、何でも売れるというものではなく そこには目利きも必要。当時将来の仕事は、鞄ではなく靴デザイナーを目指していた。そんな、夢を抱いて文化服装学院へ進学するも バツグの無限の可能性に気づき 興味を持つようになった。

■コニーとの出会い


日々、鞄作りと人づくり(講師)に向き合う毎日が続く。ある時、サンプル作りの職人を探されていたコニーへ入社することに。コニーでは自社内での製造部門の立ち上げに奔走する。
27才の時に、文化服装学院の専任講師として勤める為コニーを退社。
講師を続ける傍らバッグ工場「ARCS」を設立。将来は、自身のブランドを立ち上げる事を目標に置きOEM工房としてモノづくりに励む。
転機は35才の時に訪れた。
退職後も付き合いの続くコニー西田社長より一緒に仕事をしないかと声をかけていただきモノづくりや自社ブランドなど共通する目標や夢を共有できさらに一緒になることで思いが加速すると決意し「ARCS」をコニーの一員として受け入れてもらう。

■職人としてこだわり

モノづくりは、常に進化していくこと。
機械やテクノロジーは凄く進化していて工場の生産性は格段に上がっているがそれだけでは無いと思う。職人の世界はまだまだアナログ。古き良き技術や長年先輩たちが培ってきたモノも大切にしていかなければならない。最新テクノロジーと古き伝統の融合を目指すモノづくりにこだわって行きたい。モノづくりを始めてまだ20数年。職人としてはまだまだ未熟な部分も多々ありますが、若い人たちを育てていく上でテクノロジーを活用する事は欠かせません。通常10年かかる熟練技術も5年でできてしまうわけですから。

CREEZANとしてのモノづくりは、人の手による温もりが感じられる製品づくりを大切にしたい。機械的なモノづくりではなく一つ一つ人の手を介して作り上げる。それだから大量生産には向いていない。高額な鞄をお買い上げいただいたお客様に少しでも分かっていただけたらとハンドメイドに拘っていきたい。

エルメスなどは、鞄の完成まで一人の職人が受け持っている。効率よく分業で行う量産スタイルではなく 当然ながら鞄の仕上がりには職人に大きな責任を伴います。だからこそ手が抜けない妥協を許さない世界があります。そんなモノづくりをCREEZANでは目指していきたい。手間はかかりますが 職人の技術レベルは大きく向上します。
全ての工程をこなせる職人を育成するには、大変な時間と労力がかかります。
文化服装学院での講師経験を元に、東京、豊岡を行き来し指導にあたっております。
ひとりひとりの力が、ブランドとしてお客様からの信頼を築く礎になると確信しております。ちなみに、JETTERシリーズのキャリーバッグは、全ての工程を私が受け持っております。

JETTERは、白を基調としたシリーズ。
汚れの目立ちやすい白い鞄をつくる上で、製造工程でも様々な工夫があります。
第一に手袋。縫製や製品をさわるときは手の感触に近い極薄の手袋をはめて作業を行います。また、ミシンから飛び散る僅かなミシンオイルも機械全体をカバーすることで防ぎます。さらに、工場内の清掃は1日4回行います。この事は、JETTER製造だけでなく工場全体の空気感をかえる相乗効果を生みました。

■お客様へ

CREEZANのバッグは、ひとつひとつ手作りです。
製造現場では、常に試行錯誤の連続です。より美しく、より耐久性をなど 大きな箇所では無いですが 少しづつ改良を加えております。常に進化し続けているブランドとして根底にあるモノづくりへの取り組みが生きております。
お客様に、長きわたりご愛用いただく上で修理の対応も万全に整えております。
国内生産に拘った理由はそこにもあります。
それぞれのシリーズごとに、思い入れがありますが お買い求めいただいたお客様が
旅先でビジネスでこのバッグを持つ喜びを少しでも感じていただけたらと思います。

tamanaha • 2018年7月9日