CREEZANオリジナルキーホルダー

本サイトでコラムを担当しているライターの井上です。

いつもはカメラ好きの視点でCREESANのバッグに関するインプレッションをあれこれ感じるままに書かせていただいておりますが、今回は特別編として新作のアクセサリーを取り上げさせていただきます。

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これが、CREEZANオリジナルのキーホルダーです。出来たてなのでピカピカしております。素材は、金管楽器などに使われる金属として知られている真鍮製です。固定概念に凝り固まってしまったボクの頭脳では、この物体とキーホルダーという言葉がうまく合致しません。むしろ吹奏楽の何かに使う道具と言われた方が頷けるかもしれません。一体どうやって鍵を束ねるものなのか? 一見しただけでは、どんな風に使うのかがイメージできないですよね。
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そもそも、どれくらいのサイズなのか理解していただくべく、いわゆる普通のキーホルダーと並べてみました。リング状の部分に鍵を通す構造で、それだけでは味気ないのでチェーンで何か好みのモチーフを連結させたもの。この場合はカメラのレリーフを施したメダル状の金属ですね。古い時代の鍛造品ならではの温かい雰囲気です。それに対し、CREEZANの新型キーホルダーはエッジが出ていて、何かの機能を果たすべく設計された部品っぽい存在感です。スティック状の本体には時計のリュウズみたいなローレット加工が施されていて「気になるなら、回してみればいいんじゃない?」と物品のデザインが人間の行動を促しております。

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そんなワケで、ネジを緩める要領で操作してみると、案の定シャフトにネジが切ってあって2つの部品に分解できるんです。そうなったら、鍵のヘッド部分にある穴をシャフトに通してやれば束ねられるという次第。いわゆるキーリングではなく、これを何と呼ぶべきなのでしょう? キーロッドとかキーシャフトとか、何か別の名前をつけてあげたくなります。キーを束ねるだけでは味気ないので、アクリル製のCREEZANロゴ入りタグが付属します。

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本体をものすごくクローズアップしてみると、CREEZANの刻印があるのがわかります。ちなみにこのキーホルダーは真鍮の無垢材からNC加工機というコンピュータ制御の装置を用いて1つ1つが削り出されたもの。溶かした金属を型に流し込んで作る鋳物とは違って、精密な寸法で加工できるのが特長です。極めて鋭い刃物が同心円状に素材を削っていった軌跡が見て取れる。この工業製品萌えっぽさと、真鍮の無垢材そのままにしているが故の経年変化(放っておくと表面が酸化して黒ずんできます)のコンビネーションが、何だかすごく新しいと思います。

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ガンダーラ 井上

ガンダーラ 井上

ライター。1964年 東京・日本橋生まれ。早稲田大学社会科学部卒。松下電器(現パナソニック)宣伝事業部に13年間務める。在職中から腕時計やカメラの収集に血道をあげ、2002年に独立し「monoマガジン」「BRUTUS」「Pen」「日本カメラ」「ENGINE」などの雑誌やウェブの世界を泳ぎ回る。著作「人生に必要な30の腕時計」(岩波書店)「ツァイス&フォクトレンダーの作り方」(玄光社)など。
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